レコーディング雑記.4 (J)

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こんにちは、山中です。

レコーディングの想い出話も第4段。残すは2曲。ハプニングもあれど、2日間の日程で上々以上のペース。最終盤、レコーディング雑記最終回だ!!


前回のヘッドホン事件も終わり、あと「アルファ」と「α」を残すのみ。これらの曲、というよりこの曲はカバーで、原曲風のアレンジとがっつりダイバーキリンのアレンジとを分けて収録しています。

アンテナのインタビューでも触れましたが、岡山で活動していた「ゆがみ」というユニットの曲です。(https://kyoto-antenna.com/post-43830/ )

忘れもしない、やんぬが加入直後の2015年8月。やんぬの紹介でダイバーキリンが初めて扇町para-diceに出演した日。ゆがみと大阪のガーモートーンズのプチツアーファイナルに突っ込んでもらった日でした。

物静かで控えめな雰囲気のサラちゃんと、なんだか陽気(そして狂気?)なヒロタさんの2人。ウクレレボーカルとベースコーラスという変則的な編成もさることながら、シンプルで削ぎ落とされた音数のアンサンブルと深遠な音楽性にわたしは持っていかれてしまいました。

すぐさまラブコール、2015年末と2016年頭に開催したダイバーキリン初の自主企画、『風がさわぐep』リリースパーティー京都編に出てもらうことに。

サイケデリックハートブラボーズ、雨面ナラカシ、ドブロクという壮絶な流れを完全に飲み込むこれ以上ない流れのライブでした。ステージ上にて。懐かしい、嬉しい面々。素晴らしい写真。。。

(ちなみに大阪編はきみのいないたまご、モケーレムベンベ、砂場、雨市。凄まじいイベントだったことは言うまでもありません。)

今ではお住まいが超遠距離でユニットとしての活動はほぼ停止。ソロでも、ほんとに思い出したようなタイミングでしか。

それでもガーモートーンズを通してなどでゆるゆるとは繋がっていてくれて、アトリオープンに際してロックグラスとガラス細工の置物を贈ってくれました。ほんとに嬉しくて泣きそうになって。。。(ゆがみのCDも。レアよ!)

うまくタイミングを合わせて昨年3月にはサラちゃんのソロでアトリにも歌いに来てもらいました。この日のアンコールでわたし自らリクエストした曲が「α」です。

「その曲めっちゃ好きやねん〜!欲しい〜!」

「いいよ〜」

というやりとりをして(?)カバーする事を決意。先程も触れた通り原曲はほんとにシンプルな演奏。そんなにシンプルに、世界観や雰囲気を出すのは相当な事で、わたしはわたしなりに出来る方法でアレンジを、とまとめた状態がコチラ。https://youtu.be/SWuhhIOWIpk

(2019年10月。ガーモートーンズ主催の「玉手山一揆」にて。)

これはこれで気に入ってたんですがね。なーんだか無理がたたってしまい、レコーディング準備期間中にボツにしてしまいました。やんぬもわたしも、もっと出来るアレンジがあるはずや!とアレコレ試し、着地出来たのが10曲目に収録している「アルファ」の形。いつかのライブ当日に入ったスタジオで思いついた不穏なベースリフがあまりにyo la tengoっぽくて笑いが止まらずそのまま採用。ウリャーーーーーーっと入り組んだアレンジにするために、自分用の覚え書きとして初めてGarageBandでリズムを組みました。らしくねぇーー!!笑

リズムが出たり入ったりするので、レコーディングではこれだけクリックを聞きつつ。やんぬのメインボーカルも、わたしのコーラスも後で。結構構えて録り始めたわりにサクッと録れてひと安心。

「α」を残し、楽器の録りはこれにて終了!これより女性2名の声を録ります。

録るのは声だけやけれど、ブースがある訳じゃないのでスタジオ内は最小限の人員のみで。声を録るときがいちばん物音に対してシビアです。わたしはディレクター担当として、ドラムの陰にひっそひ隠れて指示だしをしていました。

実はこの作業がいちばん楽しかったです。楽器もわたしの歌も一緒くたに録っていただけに、後から音がスッキリ増えていくのがよくわかる。そしてわたしはアレコレ指示出す役割が気楽で。。。笑

2人とも、苦戦・難曲あれどスムーズに録り終え、わたしも少数のコーラスを録り切り声までおしまい!!ヤッタァー!!9割5分終わりだ!!

必要な物だけ残して片せるものは片し、あえての原曲を忠実にカバーしてみるという試みの6曲目「α」を録ります。

これもメインボーカルはやんぬ。まりいはベース、音は極小。わたしのギターはガットギター。1日目終わりで持って帰ったteiscoに代えて持って来ていたのでした。

実はダイバーキリンにおいてアコギの音が入るのはこれが初めて。1日目の夜に、「ゆがみはウクレレなんやから、アコギの方がええわな、使えるかもしれやん」と思いたち、ふっきーがかつて尼崎のリサイクルショップでサルベージしてきたボロボロのガットギターを借りて来たのです。(出自は後から知りました。同じ尼崎、ミラクル!)

録りは同じく一発で。声も、楽器も、マイクやラインを通さず部屋鳴りの空気録り。アルバムの折り返しで、弾き語り的なインタールードとして。あえてガチャガチャするためにその場の7人全員スタジオに入ってもらい、メンバーにも「こんな感じで録ろう」とだけ伝えるに留めて練習ゼロ、その場の決め事で演奏してもらいました。 https://twitter.com/diverkirin/status/1267018254423187456?s=21 (このテイクが収録されてます。まじでこの通りに録りました。)

これにて完遂!!!!!

環境もやり方も初めて尽くしの中、想像以上のペース・内容、そしてリラックス状態で録り切ることが出来ました。nayutaと荻野さん、カメラマン3名のおかげ。

きっちりと片付けを済ませてさすがの達成感&疲労感。天スタへ行きたがるまりいを却下しつつバーミヤンでプチ打ち上げに決定。

家族連ればかりの店内で貪り食う大人7人。こんなに皿くるんや、という量をみんなでペロリと平らげお腹ポンポコリン。そして安い。写真は無い!


これにて2日間のレコーディングは全工程終了。この時期はコロナ禍前夜、県を跨ぐ移動は避けてね、と言われ始めていたタイミングでした。「やってられっかヨー!」とか思っていたのも束の間、ここまで拡大する事態になるとは思ってもいませんでした。ワニが死んだり(なんだかもう懐かしいな)、ナンバーガールがTV出演したり、ワイワイしながら無事に終えられて本当に良かったです。

この後ミックス・マスタリングの作業をお願いし、リリース準備をしている期間にまりいの脱退が決定、時勢も相まってライブも全てキャンセル。その中にはやんぬとわたし、それぞれの結婚パーティーライブもありました。リリースもアレコレ悩みました。CDでリリースする、その期間を作るべきか、開催予定だったレコ発(ハコも、バンドも押さえ始めていました。)をどうするのか。そんなこんなでダイバーキリンは今に至ります。

先日お知らせしましたがやっとこさで今月末7/26に京都nanoでライブが出来ることになりました。

8/16には我らが扇町para-diceでもやらせてもらいます。(福岡のMcGrady、来れるかな。)

本当にありがたいことに、やんぬ、そして今回のデザインを担当してくれたコジマユイちゃんの繋がりで14ちゃん(いよちゃん)が現在サポートしてくれています。信頼のおけるプレイヤーです。

リリースはデジタルで、盤は作る予定ナシ。レコ発も現状ナシ。ライブは人数限定&配信と、以前とは別の形が続きますがダイバーキリンは止まれないことがこの期間でよくわかりました。わたしもやんぬもね、具合悪くなる!笑 ほんとに!

新曲も制作中です。制作物もあります。お楽しみに。

今後もまだまだ読めないことばかり、どうなっていくのか分かりませんがダイバーキリンをどうぞよろしくお願いします。

ここまで興味持って読んでくださってありがとうございます!

ぜひ音源とともにお楽しみいただけますよう!

その美しさに涙が出る, by ダイバーキリン
10 track album

それでは!

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