レコーディング雑記.3 (J)

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こんばんは!山中です。

1週間ほど空きました、このレコーディング記。今回はレコーディング2日目、後半戦に入ります。

1日目は良いペースで進められたダイバーキリン。果たして2日間で作業終了に至るのか!


2日目

前日と同じように駅前に集合、荻野さんの車で現場へ向かいます。

機材は既に搬入・セッティング済みな為、連日のレコーディングは2日目以降楽でいいですね〜。

てなわけで比較的ゆったり準備を済ませて、お昼を食べてからレコーディングすることに。

ロケーションが尼崎ということで、ライブハウス『尼崎tora』の宅配があるじゃないか!!

LiveSpace 尼崎tora officialsite
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3月以降、新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされたライブハウス。そんな中、尼崎toraは名物フードメニューをスタッフ自らが自転車で(!)宅配をする、というすごい試みを始めていました。

尼崎toraといえば、ダイバーキリンも取り扱ってもらっている『SABOTEN MUSIC』の主宰こすけもスタッフとして勤務しています。

https://www.sabotenmusic.com/

注文を受けたフードメニューと一緒に、SABOTEN MUSICセレクトのコンピCDを同封する、という知らせも聞いていたので注文の電話を。みーんなカレー頼んでたなぁ。

届けてくれたのはこすけ、toraから15分くらいで来れたみたいで、しかも以前住んでたところの超近所やったそう。(記念撮影。家庭的、お母さんの作ってくれたような美味しいカレーでした。)


腹ごしらえも済んだところでいざレコーディング開始。

1日目に録りきれなかった分と、録り直したい分で約5曲。

なんだか手こずりそう、、、と思って手をつけていなかった「つばめのあの子」からスタート。場所もやり方も初めて尽くしやけれど、2日目となると都合や具合が分かり始めていたのか、案外存外スムーズに進むレコーディング。

適度に休憩も挟みつつ、余裕が出始めたダイバーキリン。

その時、事件が起こる、、、

ダイバーキリン一同「ほな次はピクニック録りましょか〜」

荻野さん「了解、いつでもオッケー」

ダ「やりま〜す」

〜録音中〜

J「(あれ?なんやろうこの違和感、、、)」

J「(なんか、さっきまでよりも音がデカい気がする、、、休憩中にツマミいじったりはしてないし、、、けど!なんかライブみたいで楽しい気がする!)」

〜録音中〜

J「(あっっっっっ)」

J「(わかった、これ、アレや。荻野さん、気付いてるかな)」

チラッ

荻野さん「(苦笑)」

J「(苦笑)」

〜そのまま録音終了〜

レコーディングをする時はライブとは異なり、基本的にみんなヘッドホンをして臨みます。楽器を録るなら各パート欲しい音を、歌を録るなら適正な音量を返してもらいながら。クリック(メトロノーム的な。テンポを決めて、それに合わせて演奏・歌う)を流しながら。

我々もこの2日間、それぞれバランスを整えながら、かつヘッドホンの外で鳴っている生の音とのバランスも考えながらレコーディングをしていました。

しかし!

上記の状況、気づいた頃には時既に遅し、わたしは何故かヘッドホンをしていなかったのです。そりゃあね、音デカいわよ。

理由としては2つ。

1つめは、今回のレコーディングはクリックを使用しなかったこと。1日目に作業始めのサウンドチェックではクリック使ってみたものの、なんというか、生感が薄くなってしまったので本チャンではクリック無しにしたのです。

(補足: クリック無し = 生感、といえる程端的なものではありません。クリックあるなしに関わらず、意図するものが出せる人は出せます。要は、我々がクリックを使った練習が不足していただけ、とも言えます。もう1人メンバー増える、くらいの感覚です、わたし的には。ただ決して、あるなしが良し悪しではないよ!)

ヘッドホンをしていても耳で聴いている音は内外の楽器の音(+歌)。聴こえ方が違うだけで内容が違うわけではありません。クリック無いから。

だから気がつかなかった?いやいやそんな。

ここでもう1つの理由。

実はわたし、2〜3年前にスタジオ/ライブ関わらず、自分の歌・ギターの音・ベースの音・コーラスの音、これら全てがズレているように聴こえるという症状に悩まされていました。原因として例えば各楽器のチューニングを挙げてみたり、歌のピッチに執着してみたり、聴こえやすいように歌い方に注意してみたり。ギターを替える手にも出たり。しかしどれもこれも違う、しっくりこない。改善されない。

その他諸々、当時の環境・状況も絡んで相当に凹んだ結果頼った先は耳鼻科。

がっつりめに聴力検査をしてもらった結果、左耳が軽度の外傷性難聴であると診断されました。(*外傷性難聴: 大音量を耳で聴くことでそもそもの聴力が落ちる病気、というか外傷。バンドや建設工事現場など、特定の帯域の音がその人の人体の許容範囲を超えてしまって発症する。症状が出ると、決して元には戻らない。)

診断だけ聞くとショックがあったり、完治はしない不治の状態なので「ウワーーッ!!」と思いはしましたが不思議なもので、あれだけ悩まされていたモノに理由が出来るとスッキリしてしまうもので。

「ほならばそれの対策しながらやったらええんか!!」

とええ方向に吹っ切れてしまいました。結果それ以来、左耳に耳栓をしてバンド活動をしています。耳に直撃する音量をコントロールするためにね。

これ、耳栓使ってバンドしたことある方はわかると思うんですが、ビビるくらい省音効果あるんですよね。ギターも、ドラムの主にシンバルも、ざっくり高音成分がかなーーーりカットされるんです。「耳に痛い」という音が減る感じ。

そして何より、自分の歌が良く聴こえるんです。耳からじゃなくて、頭・顔の中から。身体が直接響いてる感じ。

ぜーんぶを耳で捉えようとしてるんじゃなくて、自分が聴くのに必要なものだけ、そして身体で聴こえるために。結果ストレスなく歌えたり、爆音でもスッキリ聴き取れるようになりました。(自分のギターの音だけはカットされた分がわかりにくくって、都度都度耳栓外して確認する必要が出ましたが。)

その結果!

クリックを聴いてない、そもそも耳栓してる、これらが相まって、ヘッドホンをしていないことに気がつかなかったのです。だって、普段のスタジオとかライブとおんなじ環境なんだもん!!!(?)

わたしも荻野さんも苦笑い、「なんか変やなーと思ってん、だってさっきより声量上がってるし」と言われる始末、やったのですがこれが副産物、えーいどうにでもなれーという勢いと上がった声量で良いテイクが録れてしまったのです。

気づいた時に止めなくてよかった。やってみるもんだ。

その後の「その美しさに涙が出る」もわたしだけヘッドホン無し。リードトラックがそれかよ。ウフフ。

録りはじめから無しでも良かったのでは?というのはそれこそ時既に遅し。そこは諦めも肝心。これはこれ、それはそれ。良しも悪しも、その場その時の記録。

そんなこんなで残すは「α」「アルファ」。


続きは次回!

件のヘッドホン無しも含む音源はコチラから

↓↓↓

その美しさに涙が出る, by ダイバーキリン
10 track album

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